関係団体(一社)日本建築板金協会http://www.zenban.jp TEL 03-3453-7698 近年の地震の多発により、軽くて建物の負担を軽減し、資材リサイクルの観点から自然にやさしいことも注目を集める金属板を屋根材として屋根を葺きます。主な素材はファインスチールと呼ばれるガルバリウム鋼板(アルミ亜鉛合金メッキ)、チタンなど。 特に意匠性を重要視する寺社仏閣においては、従来の銅板に加えチタンなどの強度に優れた素材で伝統的な様式美あふれる瓦状のデザインを表現することも可能となり、その汎用性が期待されています。東京都・浅草寺では本堂や宝蔵門などでチタン屋根を採用し、その意匠性と耐久性は高く評価されています。 【写真提供・株式会社カナメ】若 建築板金は、1枚の金属板を美しい工芸品につくり上げる仕事に始まっています。 長い伝統に培われた繊細で精緻な技能や技術を生かし、現在では雨水処理の専門家として、屋根や外壁を中心とした建築外装系の仕上げ施工の仕事を行っています。 神社・仏閣など、日本にある伝統的な建物や、由緒ある建物の屋根は、ほとんど業界の先人の仕事であると言えます。風雪に耐え、年月を経て風格を増した緑ろくしょう青の美しい屋根には、「銅」という金属の性質を知り抜いた建築板金の仕事の技能と技術が結実しています。 伝統に根ざしながらも、建築板金は現代と向き合っています。モダンなフォルムの美しい屋根など、新素材や新構工法を駆使した現代の一般建築物から巨大建築物に至るまで、伝統技能とハイテクが融合した建築板金の仕事が重要な役割を果たしています。 新素材や新構工法の進歩による工期短縮などに伴い、天候に左右されない計画的な工事が可能になってきています。これによって、定期的な休日制度や週休2日制の普及も進んでいます。 第一線の現場で活躍するためには、ある程度のキャリアを積む必要がありますが、近年はものづくりや「職人」に憧れる若者も増え、10代で入職する人も多くなりました。そのほとんどは企業に所属しながら職業訓練校に通い、また現場作業に従事しながら必要となる資格類を取得して、技能・技術の研鑚を積み重ねています。 建設現場における施工が中心となるため、体力自慢のタフな男性が多いですが、材料の加工では手先の器用さや繊細な美的感覚も求められるなど奥の深い職種でもあり、近年では女性の入職者も増え、ますます活躍の場が広がっています。関連する免許・資格など■1~3級建築板金技能士(3級 ) 中央職業能力開発協会 TEL 03-6758-2859■アーク溶接作業特別教育講習■玉掛け技能講習■高所作業車運転技能講習 各都道府県の労働局の登録教育機関■登録建築板金基幹技能者 (一社)日本建築板金協会 TEL 03-3453-7698若高校等在学中に取得可能な資格43どんな仕事?仕事のやりがい22 板ばんきん金工事業雨水処理のための金属板で建築美を形成伝統に根ざしつつモダンなフォルムも追求
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