建設業界ガイドブック
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■登録海上起重基幹技能者 (一社)日本海上起重技術協会 TEL 03-5640-2941関係団体(一社)日本埋立浚渫協会http://www.umeshunkyo.or.jp/ TEL 03-5549-7468海に囲まれた日本の暮らしを支える 日本は海に囲まれています。人々の豊かな暮らしを支えるために、船による物流や、そのための港湾整備が欠かせません。また港や川、湖沼にたまったヘドロを取り除いて、きれいな環境を創造することも重要です。ポンプ浚渫船稼働状況ポンプ浚渫船■グラブ浚渫船■深層混合処理船■空気圧送船■起重機船■サンド・コンパクション船■フローティングドック■ポンプ浚渫船 船が安全に航行できるように海底を掘り下げたり、港湾や河川、湖沼に堆積したヘドロを取り除いてきれいにしたりすることを、浚しゅんせつ渫と呼びます。豪雨の際に、大量の水がスムーズに流下できるように川底を掘り下げるのも浚渫です。これらが浚渫工事業の仕事です。浚渫した土砂は、ほとんどが埋め立て材料として有効利用されています。 浚渫には、主に以下のような工法があります。■グラブ浚渫 土をすくい取る「グラブバケット」という装置を持つ船で浚渫します。中小規模の航路や船の停泊地、河川などの浚渫に適しています。構造物をつくるための海底掘削にも使います。グラブバケットで水底の土砂をつかみ上げ、自船または連結している土■ポンプ浚渫運船に積み込んでから、埋め立て地まで運搬して土砂を投入します。投入には空気圧送船、リクレーマ船、バージアンローダ船などを使います。 また、最近は柔らかい粘性土を浚渫するケースが多く、埋め立てに使えるように土質を改良する種々の技術が開発されています。 大規模な航路や船の停泊地の浚渫に適しています。ポンプ浚渫船のラダー先端に取り付けた回転式カッターで海底を掘削し、ほぐした水混じりの土砂をポンプで吸い込んで、埋め立て地などに排送します。 航路は、時が経過すると海底の土砂が埋没し浅くなり、船舶の航行に支障が出てしまいます。また、河口付近に上流からの土砂が堆積すると、河川が氾濫しやすくなります。さらに、河川、湖沼に堆積した土砂(ヘドロ)は悪臭の原因にもなります。浚渫工事の仕事は、航路の深さを定期的に計測し、船が安全に航行できるように浚渫したり、土砂の浚渫をすることで河川の氾濫を未然に防いだり、水の環境を良くすることで悪臭等を防いだりと、海や河川、湖沼の安全を守り、快適な生活を送るための大切な役割を担っています。関連する免許・資格など27どんな仕事?仕事のやりがい06 浚しゅんせつ渫工事業港湾、河川、湖沼の底部を掘削船の安全な航行を守り、環境を改善する

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